子宮がん検診は痛い?検診前に知っておきたい検査方法や費用を調査

がん検診のなかでも早期発見と治療が可能で、一定集団の死亡率を減少させるとの根拠が示されている子宮がん検診

検診をうける重要性は理解していても、どのようなやり方なのか、痛いのかなど不安に思う方も多いでしょう。

子宮がん検診とは主に子宮頸がん検診を指します。今回は子宮がん検診の流れや費用、痛みを解説します。

子宮がんとは?

子宮がんとは?

子宮がんは、がんができる部位によって子宮頸がんと子宮体がんの2種類に分けられます。

子宮頸がんは、子宮の入口部分である子宮頸部にできるがんです。 早期の子宮頸がんでは自覚症状がない場合もあります。

子宮上部のふくらんだ部位にできるがんは、子宮体がんと呼びます。よく見られる自覚症状は閉経後や生理以外の出血です。

子宮がんと子宮頚がんの違い

子宮がんのうち約7割程度は子宮頸がんです。子宮頸がんは20代〜40代の若い年齢層に増えてきています。 子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルスによる感染です。

ヒトパピローマウイルスに感染しても多くは免疫の力で排除されますが、感染が持続すると細胞がダメージを受けて前がん病変となり、一部が子宮頸がんへと進行します。

一方、子宮体がんの好発年齢は50代〜60代。女性ホルモンのエストロゲンが過剰に働いた結果、子宮内膜の増殖を起こしてがんを発生させると考えられています。

子宮がん検診のやり方

子宮がん検診のやり方

当日の子宮がん検診の内容は以下通りです。

  • 問診
  • 視診
  • 内診
  • 細胞診

子宮がん検診は膣に器具を挿入し、子宮頸部の見た目の異常がないか視診と内診をします。

細胞診は医師が柔らかいブラシなどで子宮頸部の細胞をとるやり方です。検体は顕微鏡で詳しく調べ、判定されます。

子宮がん検診の流れ

自治体が実施する子宮がん検診は、事前予約を必要とする場合が多いです。

横浜市の場合、本人が実施医療機関に電話をして予約します。 当日はまず、問診で出産歴や妊娠歴、一番最近の生理開始日と日数、生理周期などを記入。次に下着をとって診察台に寝転びます。視診、内診、細胞診と続き、所要時間は5分程度です。 診察台はカーテンで仕切られており、検診中は医師と顔を合わせません。

検査のやり方は医師が膣鏡を挿入して子宮頸部を視診し、内診で子宮と卵巣の大きさを確認。最後に専用の器具で子宮頸部の細胞を採取して終了です。 最後に専用の器具で子宮頸部の細胞を採取して終了です。

子宮がん検診は生理中でもできる?

生理中に行った子宮がん検診は、正確な結果が得られない可能性があります。経血が多いと、やり方次第では細胞診で必要な細胞が採取されないおそれがあるためです。

生理中の子宮がん検診は避けた方がよいとされていますが、一方で生理が終わりかけの経血が少ない時期はやり方を工夫して実施する医療機関もあります。

自治体が行う子宮がん検診は、生理中の検診を不可とする場合が多いです。時間と費用をかけて検診をするのですから、予約の変更ができるなら無理をしない方がよいでしょう。

子宮がん検診は痛い?

子宮がん検診は痛い?

子宮がん検診を受けた経験のない人は、デリケートな部分に器具が挿入されると聞くだけで痛みを想像するのは自然なことです。

何かが入っている違和感はありますが、痛みと捉えるのか、痛みの強さをどう表現するかは個人差があります。

痛みの原因

子宮頸部は本来、痛みを感じにくい部位。やり方によって痛みと捉える可能性がある状況は以下の通りです。

  • 器具が挿入されるとき
  • 細胞診で検体をこすりとられるとき
  • 恐怖による緊張状態

金属製の膣鏡を挿入するときに、異物が入ってくる感覚を痛みと感じる可能性はあるでしょう。

恥ずかしさや恐怖心のあまり、緊張状態になると痛みを感じやすくなります。 膣に器具が挿入されるタイミングでゆっくりと息を吐き出して、身体の力を抜いてみましょう

子宮がん検診の費用

子宮がん検診の費用

自治体による子宮がん検診の費用は無料〜2,000円以下

例えば、横浜市の子宮頸がん検診の費用は1,360円になります。 特に症状がなく、自分の希望で検診をする際は自費扱いとなり、費用は5,000円程度です。

自治体の無料クーポン

自治体によっては特定の年齢の人を対象に、検診費用が無料になるクーポンを配布しています。

横浜市では、検診が受診できるようになる20歳の人が無料クーポンの対象者。 子宮がん検診をうけたことのない人が無料クーポンの存在により子宮がん検診を知り、足を運ぶきっかけになります。

ちなみに、横浜市では無料クーポンを6月に発送し、終了期限を過ぎると使用できません。終了期限間近になると予約が混みあうため、早めの予約をおすすめします。

子宮がんは治る?

子宮がんは治る?

子宮がん検診の結果で精密検査が必要と判定されると不安になりますが、良性か前がん病変の段階で発見される場合も多いです。

子宮頸がんの前がん病変は、病変部だけの切除やレーザー照射による治療が可能。子宮がんの治療は進行度合いにより、手術、放射線治療、抗がん剤などの治療法を組み合わせます。

子宮体がんは周辺の臓器に広がるおそれがあるため、治療の第一選択は手術。早期がんの場合は、身体的負担が軽い腹腔鏡手術を行うケースが多くなっています。

まとめ

まとめ

今回は子宮がん検診のやり方や費用、当日の流れを解説しました。初期の自覚症状がない子宮頸がんは、定期的な検診が大切です。 痛みはほとんどなく、痛みや違和感よりも早期発見と治療ができるメリットが大きい子宮がん検診。今回記事の中で紹介しました情報を今後の健康づくりに役立てていただけますと幸いです。

 

※「ウィルテクト」(以下、当検査)では、健常者とがん患者から得られた解析結果を照らし合わせ、リスクの度合いを情報として提示します。体内環境におけるリスクを把握することで、健康診断、精密検査などのメディカルチェックや疾患予防への対策検討等への参考として利用する検査となります。診断を目的として実施する画像解析や血液・生化学検査等に代わるものではなく、体内にがんがあるかどうかを判断する検査はではありません(がんの診断にはがん種ごとに定められているガイドラインに基づく診断が必要となります)。

 

※記事で紹介した検査は、参考文献の統計データを基にお客様の遺伝傾向を予測するものであり、現在のお客様の健康状態とは異なる場合があります。

 

※記事で紹介した検査は、医療行為に該当せず、診断ではありません。検査結果は医師の診断内容や処方箋を置き換えるものではありません。