線虫を使ったがん検査とは?精度や値段、受診場所や方法を解説!
「線虫」という生物を使ったがん検査を解説します。 線虫は、がんに罹患している人とそうでない人の尿を高精度に嗅ぎ分けることが可能。
線虫を用いたがん検査はどこで受けられるのか、検査の精度や申し込み方法、値段をまとめました。
がんは加齢により発症リスクが増えるため、検査をうまく活用できるといいですね。
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線虫がん検査とは?
尿中からがんの匂いを察知する「線虫」は、体長1mm弱で嗅覚に優れています。
線虫を使ったがん検査「N-NOSE」を次の項目の順に詳しくみていきましょう。
- 検査の仕組み
- 検査の精度
- 検査の対象年齢
検査の仕組み
検査の仕組みは、線虫がもつ化学走性です。 化学走性とは、好きな匂いには近づき、嫌いな匂いからは遠ざかる性質のこと。
線虫は非常に微細ながん細胞の匂いに反応し、がん患者の尿へと近づくことでがんのリスクを判定します。 N-NOSEは、5大がん検診では未対応のがん種をはじめ、少なくとも15種類のがんリスクを全身網羅的に判定可能。
ステージ1の早期がんが発見できれば生存率は大幅に上昇するため、定期的な検査が推奨されます。
検査の精度
線虫は、麻薬探知犬として活躍する犬の1.5倍多く嗅覚受容体遺伝子を持ち、微かな匂いを嗅ぎ分ける能力を秘めます。
N-NOSEは、臨床検査の性能指標であるAUC=0.867で、ステージ1の早期がんのリスク判定が可能です。
※AUC(area under the curve):0~1の値をとり、1に近いほど高判別。
検査の対象年齢
線虫を用いたがん検査の対象年齢は、15歳以上です。
15 歳未満の方へのN-NOSEは臨床研究中であり、サービスの適用範囲外となります。
また15 ~20 歳の方でも受検は可能ですが、N-NOSEの検査結果でハイリスク判定が出た場合に医師の判断次第でがん検診を受けられないこともあるので注意が必要です。
線虫がん検査が推奨される理由
線虫を使ったがん検査がなぜ推奨されるのか、検査を受けるメリットを次の順に詳しくみていきましょう。
- 手軽でリーズナブル
- 網羅的な検査が可能
検査にかかる費用や検査項目がわかると安心ですね。
①手軽でリーズナブル
線虫検査を受けるメリットの1つ目は、リーズナブルなことが挙げられます。
N-NOSEの検査費用は、1回検査コースで16,800円(税込)です。 割り引きのある定期検査コースや、ペットと一緒に受験するペアプランもありますよ。
一般的な全身総合がん検診の平均価格は20万台なのに対して、とてもリーズナブルですよね。 検査キットを入手したあと、尿を提出するだけで簡単にがん検査ができるという手軽さもメリットになります。
②網羅的な検査が可能
線虫検査を受けるメリットの2つ目は、網羅的な検査が可能なことが挙げられます。 ステージ1の早期がんリスクの判定が可能で、N-NOSEで反応が確認されているがん種は次のとおり。
- 口腔・咽頭がん
- 食道がん
- 肺がん
- 乳がん
- 胃がん
- 肝臓がん
- すい臓がん
- 胆のうがん
- 胆管がん
- 大腸がん
- 腎臓がん
- 膀胱がん
- 卵巣がん
- 子宮がん
- 前立腺がん
がん死亡率の減少を目的とし、有効性が確立されている5大がん検診の対象をすべて含みます。
線虫がん検査はどこで受診できるか
線虫がん検査はどこで受診できるのか、次の2つの申し込み方法があります。
- 病院で申し込み
- オンラインで申し込み
どこで受診できるかを知ったうえで、それぞれのメリットと申し込みの際の注意点をみていきましょう。
①病院で申し込み
提携医療機関の窓口にて、線虫がん検査を申し込むとN-NOSE受検が可能です。 医療機関スタッフの指示に従い、採尿をするだけ簡単で手間がかからないことがメリット。
さらに検査に関する疑問点や、がんのリスクを提携医療機関の医師に相談できます。
一部の医療機関では、健康診断や人間ドックのオプションとして線虫がん検査を受検可能です。 予約が必要な施設もあるため、事前に問い合わせると安心ですね。
②オンラインで申し込み
N-NOSEの公式Webサイトから検査コースを申し込み、検査が可能です。 検査頻度は、1回検査コースに加えて4ヵ月毎(年3回)などの定期検査コースが選択できます。
受検登録をしてログインし、尿の提出方法を選んで予約するだけで完了です。 尿の提出は2つから選択でき、1つは近隣薬局など指定の場所に提出する方法。
もう1つは集荷依頼をして提出する方法で、事前に集荷対象エリアの確認が必要ですが自宅で完結するメリットがあります。
線虫がん検査の値段
線虫を使用したがん検査の値段について、詳しくみていきましょう。
- 自己負担額と保険適用の有無
線虫は飼育コストが低いため、安くがん検査が可能なことがメリットに挙げられますよ。
自己負担額と保険適用の有無
N-NOSEは、保険適用外の検査で全額自己負担です。 保険適応は無しで、検査の値段は次のとおり。
- 1回検査コース:16,800円(税込)
- 定期検査コース:15,800円(税込)
上記の自己負担額に加えて、自宅で線虫がん検査キットを用いて検査する場合には別途集荷料金が必要です。
線虫がん検査は「怪しい」という意見も
線虫がん検査を検索エンジンにかけると、「怪しい」という関連ワードが出てきます。 どのような点が怪しいのでしょうか。
世界で22件の特許を取得しているN-NOSEですが、線虫がん検査のエビデンスや検査のリスクを解説します。
いまだにエビデンスが明確でない
線虫がん検査は、有名な科学誌NatureやScienceなどに多数取り上げられていますがエビデンスは不明確なままです。
また、がんを診断する検査ではなく、生物を利用したがんリスクのスクリーニング検査だということも注意すべきポイント。一方で、がん死亡率の減少を目的とする5大がん検診は、有効性が確立されています。
今後、線虫がん検査でも死亡率減少効果などの検査後に受診者に利益なエビデンスが提示されるといいですね。
偽陽性からの合併症状のリスク
線虫がん検査が偽陽性だった場合の合併症状のリスクを解説します。 がんではないのに高リスクと判定される方が一定数生じ、偽陽性とみなされます。
一方で、がんリスクが検出されなかった方でもがんリスクゼロではなく、検査はあくまで一次評価です。
偽陽性の場合にがんだと思ってさまざまな検査を受け、精密検査で放射線被曝や合併症が発生するリスクには注意が必要です。
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まとめ
線虫がん検査はどこで受けられるのか、検査の精度・申し込み方法・値段などをまとめました。
がんは早期発見・早期治療をおこなえば治癒率の向上が見込めるため、線虫がん検査などのがんリスク判定を受けることはメリットが大きいです。
忙しい日々のなかで無理なく実施でき、病院に行かなくても自宅で完結するサービスの利用がおすすめですよ。
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