がん遺伝子検査の費用はどのくらい?保険適用についても解説
遺伝子医療の進歩に伴い、日本でも身近なものとなってきているがん遺伝子検査。 遺伝子情報を解析することにより、がんの発症リスクや治療効果を知ることができます。
今回は、がん遺伝子検査の費用についてお伝えします。
遺伝子検査に興味がある方、受けてみたいけれど費用に不安があるという方は、ぜひ最後までご覧ください。
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がんの遺伝子検査とは?
がん遺伝子検査とは、個人が生まれつき持っている遺伝子情報を解析することにより、がんの発症・再発のリスクを見つける検査です。
がんの発症や再発には、遺伝子変異が関与しているといわれています。 がんの発生に関与する特定の遺伝子変異の有無を調べることにより、がんの発症や再発のリスクや知ることができます。
また、既にがんを発症している方に対し、治療効果の手がかりを得るためにも有用です。
がん細胞に生じている遺伝子変異のパターンから治療薬の効果を予測することによって、個々に応じた最適な治療法の選択につなげることができます。
検査費用と保険適用について
がん遺伝子検査にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。 高額な費用がかかることを心配されている方も多いと思います。
ここでは、一般的な検査費用の目安と保険適用について説明していきます。
1.検査費用
遺伝子検査の費用の相場は数万円~20万円程度と幅があります。 検査を受ける目的や種類、検査項目数によって費用が異なってきます。
また、受診する医療機関によっても費用設定が異なりますので、事前に複数の医療機関の情報を確認し、比較検討することが大切です。
2.保険適用
がん遺伝子検査を受ける際には、保険適用の場合と自由診療となる場合があるので注意が必要です。 がんを発症している方が治療方法の選択のために受ける検査は、医師が必要と判断して実施する場合に保険が適用されます。
また、がんのリスクを知ることを目的として遺伝子検査を受ける場合、遺伝性腫瘍など特定の疾患に関して保険適用が認められています。
保険診療の検査は高額療養費制度の対象となりますので、事前に確認するようにしましょう。
検査の種類とそれぞれの費用
がん遺伝子検査にはいくつかの種類があり、目的や検査方法によって分類されます。 検査の種類によって保険が適用されるものと自費で受けるものがあり、検査キットを使用した簡易的な検査も普及してきています。
それぞれの検査の費用について解説します。
◾️種類
・体細胞遺伝子検査
個々に合った最適な治療方法を選択することを目的としたがん遺伝子検査です。 がんの発症には、環境や加齢の影響で生じる遺伝子配列の変異が関係するといわれています。
がん細胞に起きている遺伝子の変化を調べることにより、変異のパターンに合う効果的な薬剤を選択することができます。
・遺伝学的検査
人が生まれつき持っている遺伝子情報から、がんの発症リスクを知ることを目的とした検査です。 がん化していない正常な細胞を検査するために、血液中のリンパ球などを用いて、がんの発生に関わる遺伝子変異の有無を調べます。
最近では、唾液を採取する検査キットによって自宅で簡易的に検査することも可能です。
◾️費用
・体細胞遺伝子検査
医療機関や項目数によって異なりますが、費用は3~18万円程度です。 がんの診断を受けている方に対し、医師が必要と判断した場合に保険適用となり、上記の1~3割の金額が自己負担となります。
複数の遺伝子変異を同時に調べられるがん遺伝子パネル検査の場合、保険適用であれば56万円のうち1~3割の自己負担ですが、保険適用外の方は50~100万円の費用がかかります。
・遺伝学的検査
140種類の遺伝性疾患や一部の遺伝性腫瘍に関しては、保険適用が認められています。 保険診療の検査では、3割負担の方の自己負担額は12万円前後です。 保険が適用されない疾患の場合は、遺伝性腫瘍の診断を受けた方の血縁者であれは2~7万円程度、それ以外の方は10~20万円程度の自由診療となります。
自宅で検査キットを購入して行う場合、検査機関や検査項目数によって1万円前後~5万円と費用の幅があります。
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追加でかかる費用
遺伝子検査を受ける際には、事前の診察やカウンセリングで説明を聞き、メリット・デメリットを考慮してよく検討することが大切です。
がん以外に有効な治療法のない遺伝性疾患のリスクが判明する場合もあり、結果を知ることで精神的負担が生じる可能性があるからです。
検査費用とは別に、診察や遺伝カウンセリング料として数万円の費用が必要となります。 保険診療で検査を受ける場合は、診察・カウンセリング料も含めて保険が適用されます。
保険適用外の場合について
先に述べたように、医師が必要と判断した場合以外の体細胞遺伝子検査、保険適用が認められていない疾患を対象とした遺伝学検査は保険適用外です。
また、がん遺伝子パネル検査の場合、標準治療がない、もしくは局所進行や転移が認められ標準治療が終了した固形がんの方である場合に限り保険が適用されるため、 この条件に当てはまらない方、全身状態が思わしくない方は自由診療となります。
まとめ
がん遺伝子検査の費用についてお伝えしました。 高額な検査ですが、保険適用が認められる場合もあり、遺伝子情報から体質や治療薬の効果を知ることで、がんの早期発見やより有効な個別化治療に役立てることができます。
一方、遺伝子検査で分かるのはごく一部の遺伝性のがんに限られ、陰性でもがんのリスクが全くないことを意味するわけではないため、結果の解釈には注意が必要です。
また、がん以外の疾患のリスクが見つかる場合もあるので、検査を受けるかどうかは慎重に判断することが必要です。 ご自身にとって最良の選択ができるよう、ご家族ともよく話し合ってがん遺伝子検査の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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