線虫がん検査とは?仕組みや精度、口コミや怪しいとされる理由も解説!

線虫がん検査は、手軽に全身のがんリスクを判定できる検査です。

日本人の死因の第1位は「がん」ですが、早期発見で治癒率も高くなります。定期的ながん検診の受診が何より重要です。 「もっと簡単に調べたい」という方にはがん検査キットがあります。特に、株式会社HIROTSUバイオサイエンスの線虫がん検査「N-NOSE」がおすすめです。

今回は、線虫がん検査について、仕組みや精度をはじめ、怪しいと噂される理由や口コミをご紹介します。この記事を読めば、線虫がん検査について知りたいことが解決できるはずです。

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線虫がん検査の仕組み

線虫がん検査の仕組み

線虫がん検査とは、線虫の習性を利用したがんの一次スクリーニング検査です。 線虫が尿中の「がんのにおい」に誘引されるという性質を利用して、がんのリスクを評価します。

検査キット「N-NOSE」はドラッグストアやN-NOSEの公式サイトから購入できます。自宅で尿を採取して所定の方法で提出すると、約4~6週間後に検査結果が送付されます。

「高リスク」の判定が出た方には、無料で結果の解説や今後のアドバイス等のアフターサービスを受けられます。

N-NOSEの公式サイトはこちらから

線虫がん検査の原理と技術

線虫がん検査は、線虫ががん患者の尿中に含まれる「がん特有のにおい物質」に引き寄せられる性質(正の走化性)を利用しています。

2015年に線虫ががん細胞培養液に引き寄せられる現象が発見され、がん患者の尿でも同様の現象が見られました。

現在実用化されている線虫がん検査N-NOSEの原理は、以下の通りです。

  • 1つの尿検体につき数十回の線虫を用いた走化性の検査を行う。
  • 線虫の行動を自動解析装置で分析する。
  • そのデータを基に、独自のアルゴリズムにより「リスク値」を算出する。
  • 全身のがんリスクを、リスクの低い方からA、B、C、D、Eで判定する(DとEが「高リスク」)。

線虫を使ったがん検出の科学的根拠

線虫がん検査が、がんリスクの評価に有効とされる科学的根拠はあるのでしょうか。 HIROTSUバイオサイエンスは、複数の研究論文により、線虫がん検査が有効であることを示しています。 論文で明らかになった内容の一部を、以下にご紹介します。どの論文でも実験内容やデータ解析手法が非常に詳細に記述されており、学術論文としての信頼性は高いと考えられます。

【基礎研究】

  • 線虫の嗅覚受容体様遺伝子は約1,200種類であり、イヌの約800種類よりも多く、嗅覚が非常に優れていると考えられる。
  • 線虫がヒトがん細胞の培養液に反応することを世界で初めて発見した。
  • がん患者の尿には誘引行動を、健常者の尿には忌避行動を示すことも発見した。

【臨床研究】

  • がん切除をした患者の尿に対する線虫の反応が有意に低下した。
  • 2種類の尿濃度による判定法を使うことでより高い精度が得られた。
  • 消化器系がん、すい臓がん、早期すい臓がん、小児がん、乳がん等の患者群と健常者群とで高い分離能を示した。
  • すなわち、これらのがんのスクリーニングに有効であることが判明した。

線虫がん検査で分かるがんの種類

線虫がん検査で分かるがんの種類

線虫がん検査で分かるがんの種類にはどのようなものがあるのでしょうか。 以下の全身15種類のがんの有無を網羅的に調べることができます(2024年5月時点)。死亡数の多い「すい臓がん」と「肝臓がん」も含まれます。ただし、この検査ではがん種の特定まではできません。

  • 口腔・咽頭がん
  • 食道がん
  • 肺がん
  • 乳がん
  • 胃がん
  • 肝臓がん
  • すい臓がん
  • 胆のうがん
  • 胆管がん
  • 大腸がん
  • 腎臓がん
  • 膀胱がん
  • 卵巣がん
  • 子宮がん
  • 前立腺がん

参考までに、厚生労働省は、検査の有効性が認められ罹患率や死亡率が高い以下の5種類のがんを自治体等で実施するがん検診の対象にしています。死亡数の多い「すい臓がん」と「肝臓がん」は含まれていません。

  • 胃がん
  • 肺がん
  • 大腸がん
  • 乳がん
  • 子宮頸がん

線虫がん検査の精度

線虫がん検査の精度

線虫がん検査の精度は、どの程度なのでしょうか。 HIROTSUバイオサイエンスが2020年に発表した論文によると、精度に関しては以下のようになっており、精度は高いと言えます。

  • 消化器系がん患者と健常者について、N-NOSEが腫瘍マーカーよりも高い分離能を示した。
  • 検査の有効性を表すAUC値が、0.860(全ステージ)、0.867(ステージ0、Ⅰ)を示した。
  • すなわち、消化器系がんについて、早期がんでも高い精度で発見できる可能性が示唆された。 ※ AUC値は1に近いほど精度が高く、0.8以上で優れた検査とされます。

線虫がん検査の費用

線虫がん検査の費用

線虫がん検査の費用は1回いくらかかるのでしょうか。 ここでは、N-NOSEの公式サイトで購入する場合の費用をご紹介します。ドラッグストアで購入する場合や医療機関で申し込む場合は、金額が異なる場合があります。ちなみに、N-NOSEの検査費用は、健康保険適用外なので全額自己負担となります。

「1回検査コース」では16,800円(税込)ですが、「定期検査コース」だと1回の検査が15,800円(税込)になります。

定期検査コースは年1回、2回、3回から選ぶことができます。 なお、採取した尿を自宅に集荷に来てもらう場合は、別途2,200円(税込)が必要です。 さらに、「高リスク」と判定された方限定で、すい臓と肝臓のがんリスク検査を受けられます。こちらは「1回検査コース」が50,000円(税込)で、「定期検査コース」だと1回の検査が30,000円(税込)になります。

線虫がん検査は怪しい?

線虫がん検査は怪しい?

「線虫がん検査」というワードをどの検索エンジンで検索しても、上位の関連ワードに「怪しい」が挙がります。

線虫がん検査に対して、ネガティブなイメージを持っている人や仕組みを理解していない人が多いためと考えられます。

ここでは、その「怪しさ」と言われる理由と、誤解や実際のところはどうなのかについてご説明します。

「怪しい」と言われる理由

線虫がん検査が「怪しい」と言われる理由には何があるのでしょうか。考えられる理由を列挙します。

  1. 【「線虫」への嫌悪感や理解不足がある線虫は、古くからモデル生物として生物学や医学で利用されてきました。早い段階で全ゲノム解析も行われ、医学の発展にも役立ってきたという事実があります。 しかし、一般的にその事実は知られておらず、線虫になじみのある人は少ないです。さらに、「見た目が良くない」ことと「名前に『虫』が入っている」ことで、生理的な嫌悪感を抱く人も多いと考えられます。
  2. 【検査によるメリットとデメリットの大きさの検証が不十分である線虫がん検査は、比較的新しいがん検査の手法なので、メリットがデメリットを上回っているかの検証が十分にされていません。 メリットは「がんの早期発見の可能性」等で、デメリットは「偽陰性による見落とし・偽陽性による不要な検査」等です。そのことを理解したうえで、線虫がん検査を利用するかどうかの判断をすることになります。
  3. 【メディアや医療従事者からの否定的な声がある】 これについては次の見出しでご説明します。簡単に言うと、検査の信憑性に疑義が生じているということです。

線虫がん検査に関する一般的な誤解と真実

2023年9月頃から、線虫がん検査について否定的な情報がメディアでしばしば報じられるようになりました。それにより、線虫がん検査の取り扱いを中止する医療機関も出ています。 ここでは、HIROTSUバイオサイエンスによるプレスリリースを基に、どのような誤解があり真実はどうなのか一部を取り上げてご紹介します。

  • 誤解①: 感度は13%と低い。
  • 真実①: 感度は86.3%程度と高い。「13%」という数字は医師と記者による捏造。
  • 誤解②: 「論文の再現性がない」という元社員の証言がある。
  • 真実②: 信頼性や再現性は十分に検証したうえで実用化している。元社員は懲戒解雇の報復で嘘の証言をしている。
  • 誤解③: 臨床試験がブラインドで行われたかどうか疑わしい。
  • 真実③: ヒトの意思が伝わらない線虫を用いた試験なので、一切のバイアスが入る余地はない。

まとめ

まとめ

今回は、線虫がん検査についてご説明しました。

  • 線虫ががん患者の尿の「がんのにおい」に誘引される性質を利用した一次スクリーニング検査。
  • 複数の論文により、がんリスクの評価に有効であると示されている。
  • 15種類のがんリスクを評価できる。
  • 早期がんも高精度で発見できる可能性がある。
  • 費用は1万数千円程度。 ・世間では「怪しい」という声も多い。
  • メディア・医師からの否定的な意見が多くなっている。
  • 口コミは賛否両論。否定する内容は「検査の信頼性を疑問視」、「偽陽性判定を問題視」といったもの。 線虫がん検査は怪しいというイメージを持つ方も少なくありません。

実際は、簡単かつ安価に全身のがんリスクを判定できる検査です。忙しくてがん検診を受診していない方は、試しに使ってみてはいかがでしょうか。

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ご注意事項 リスク検査「ウィルテクト」の性質について:
当検査では、健常者とがん患者から得られた解析結果を照らし合わせ、リスクの度合いを情報として提示します。この検査は体内環境におけるリスクを把握することを目的としています。健康診断や精密検査などのメディカルチェックや疾患予防への対策検討等への参考として利用されます。

検査結果の有用性について:
診断を目的として実施する画像解析や血液・生化学検査等に代わるものではありません。また、体内にがんがあるかどうかを判断する検査ではありません。がんの診断にはがん種ごとに定められているガイドラインに基づく診断が必要です。

参考文献との関連性について:
紹介した検査は、参考文献の統計データを基にお客様の遺伝傾向を予測するものであり、現在のお客様の健康状態とは異なる場合があります。

医療行為との区別について:
当記事で紹介した検査は、医療行為に該当せず、診断ではありません。検査結果は医師の診断内容や処方箋を置き換えるものではありません。