がん検診での血液検査まとめ:費用や精度、おすすめ郵送キットを紹介
近年、がん検診における血液検査が注目を集めています。
従来の検診方法に加え、血液検査を取り入れることで、早期発見・早期受診の可能性が広がるからです。 しかし、血液検査でどんなことが分かるのか、精度はどうなのか、疑問も多いですよね。
そこで今回は、がん検診の血液検査について、基本情報から仕組み、精度まで、分かりやすく解説します。
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がん検診の血液検査とは?基本情報を解説
がん検診の血液検査には、主に2種類あります。
1:腫瘍マーカー検査
腫瘍マーカーとは、がん細胞が産生する特有の物質です。血液中に漏れ出た腫瘍マーカーを測定することで、がんの存在を推測することができます。 しかし、腫瘍マーカーは必ずしもがんのみで上昇するわけではなく、良性腫瘍や炎症でも上昇する場合があります。
そのため、腫瘍マーカー検査単独では確定診断はできません。 あくまでも、他の検査結果と合わせて総合的に判断する必要があります。
2:遺伝子検査
近年、がんのリスクを判定する遺伝子検査も注目されています。特定のがんになりやすい遺伝子変異を持っているかどうかを調べることで、将来のがんリスクを推測することができます。
しかし、遺伝子検査で陽性反応が出たからといって、必ずしもがんになるとは限りません。 あくまでも、リスクが高い可能性を示す検査であり、定期的な検診や生活習慣の改善などが重要になります。
血液検査でがんを発見できる仕組み
血液検査でがんを発見できる仕組みは、主に2つあります。
1:腫瘍マーカーの検出
前述の通り、腫瘍マーカーは、がん細胞が産生する特有の物質です。血液中に漏れ出た腫瘍マーカーを測定することで、がんの存在を推測することができます。
腫瘍マーカーには、種類ごとに測定できる部位のがんの種類が決められています。 例えば、CEAは肺がん、胃がん、大腸がんなど、CA19-9は膵臓がん、AFPは肝臓がん、PSAは前立腺がんなどです。
2:癌細胞由来cfDNAの検出
近年、がん細胞由来のcfDNA(circulating tumor DNA)を検出する検査も注目されています。 cfDNAは、がん細胞が死んで体内に放出するDNA断片です。
血液中に微量に存在するため、従来の腫瘍マーカー検査よりも早期のがん発見が可能になると期待されています。 しかし、cfDNA検査はまだ研究段階であり、保険適用外の検査となります。
血液検査で分かるがんの種類項目
血液検査で分かるがんの種類は、検査の種類によって異なります。
1 腫瘍マーカー検査:腫瘍マーカー検査で測定できる主ながんの種類は以下の通りです。
- 肺がん:CEA、SCC抗体
- 胃がん:CEA、CA72-4
- 大腸がん:CEA、CA19-9
- 膵臓がん:CA19-9
- 肝臓がん:AFP
- 前立腺がん:PSA
- 乳がん:CA15-3
- 卵巣がん:CA125
2 遺伝子検査:遺伝子検査で対象となる主ながんは以下の通りです。
- •乳がん:BRCA1、BRCA2遺伝子
- 卵巣がん:BRCA1、BRCA2遺伝子
- 大腸がん:APC遺伝子、Lynch症候群関連遺伝子
- 胃がん:CDH1遺伝子
血液検査の精度
血液検査の精度は、検査の種類や対象となるがんの種類によって異なります。
1 腫瘍マーカー検査
腫瘍マーカー検査の精度は、必ずしも高くないのが現状です。前述の通り、腫瘍マーカーは必ずしもがんのみで上昇するわけではなく、良性腫瘍や炎症でも上昇する場合があります。 そのため、腫瘍マーカー検査単独では確定診断はできません。
2 遺伝子検査
遺伝子検査の精度は、比較的高いと言われています。しかし、遺伝子検査で陽性反応が出たからといって、必ずしもがんになるとは限りません。 あくまでも、リスクが高い可能性を示す検査であり、定期的な検診や生活習慣の改善などが重要になります。
血液検査の方法や種類
従来の検診方法に加え、血液検査を取り入れることで、早期発見・早期治療の可能性が広がるからです。
しかし、どんな種類の血液検査があるのか、それぞれどのような特徴があるのか、疑問も多いですよね。
そこで、がん検診の血液検査について、種類と特徴を詳しく解説します。
がんごとに特化した血液検査がある
近年、がんごとに特化した血液検査も開発されています。以下、代表的な検査と、それぞれのがんに向いている理由をご紹介します。
- 肺がん:液体バイオプシー 液体バイオプシーは、血液中のcfDNA(circulating tumor DNA)を検出する検査です。cfDNAは、がん細胞が死んで体内に放出するDNA断片です。 従来の腫瘍マーカー検査よりも早期のがん発見が可能になると期待されています。
- 大腸がん:SEPT9メチル化検査 SEPT9メチル化検査は、大腸がん細胞でDNAメチル化異常が起こっているかどうかを調べる検査です。従来の便潜血検査よりも高い精度で早期発見が可能になると期待されています。
- 膵臓がん:早期膵臓がん検出システム 早期膵臓がん検出システムは、血液中のCEA、CA19-9、GPC3の3つの腫瘍マーカーを組み合わせた検査です。 従来の腫瘍マーカー検査よりも高い精度で早期発見が可能になると期待されています。
- 前立腺がん:液体バイオプシー 液体バイオプシーは、血液中のcfDNAを検出する検査です。従来のPSA検査よりも早期発見や転移の有無の判断が可能になると期待されています。
血液一滴で13種類のがんが診断できる方法がある!?
この技術は、液体バイオプシーと呼ばれる検査方法を用います。
従来の血液検査では、がん細胞が産生する特有の物質である「腫瘍マーカー」を測定していました。 しかし、腫瘍マーカーは必ずしもがんのみで上昇するわけではなく、良性腫瘍や炎症でも上昇する場合があるため、精度に課題がありました。
一方、液体バイオプシーでは、がん細胞から漏れ出たDNA断片(cfDNA)を検出します。 cfDNAは微量にしか存在しないため、従来の検査方法では検出が困難でしたが、近年、技術の進歩により、高精度な測定が可能になってきたのです。
この技術では、cfDNA中の特定の遺伝子変異を分析することで、13種類のがん(肺がん、大腸がん、胃がん、膵臓がん、肝臓がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、膀胱がん、食道がん、胆道がん、頭頸部がん)を診断することができます。
【実用化の目処は】 液体バイオプシーは、まだ研究段階であり、実用化には課題も残されています。
- 精度: すべての種類のがんで高い精度が得られるわけではなく、特に早期のがんでは精度が低い場合があります。
- コスト: 高価な機器が必要となるため、検査コストが高くなります。
- 倫理的な問題: 検査結果に基づいて治療方針を決定する際に、倫理的な問題が生じる可能性があります。
病院での血液検査が苦手な方におすすめのサービスや郵送キット
病院での採血は、多くの方にとって負担が大きいものです。針を刺される痛みや、採血後の内出血、待ち時間など、様々な不安要素があります。
そこで今回は、病院での血液検査が苦手な方におすすめのサービスや郵送キットをご紹介します。
早期がん発見・予防サービス「ウェルテクト」の活用
「ウェルテクト」は、自宅で採血を行い、がんのリスクを調べるサービスです。
採血キットは、自宅に郵送されます。 簡単な手順で採血を行い、返送すれば、専門機関で検査が行われます。
検査結果は、約2週間後にオンラインで確認できます。
【ウェルテクトの特徴】
- 対象:20歳以上の方
- 検査項目:16種類のがんリスク
- 検査費用:19,800円(税込)
- メリット:自宅で簡単に検査できる、検査結果がオンラインで確認できる
- デメリット:検査項目が限られている、がんのリスクを調べる検査であるため、確定診断はできない
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おうちでドック
「おうちでドック」は、自宅で採血を行い、様々な健康指標を調べるサービスです。
採血キットは、複数の種類から選択できます。
検査結果は、約2週間後にオンラインで確認できます。
【おうちでドックの特徴】
- 対象:18歳以上の方
- 検査項目:20種類以上(検査キットによって異なる)
- 検査費用:9,980円~(税込)
- メリット:様々な健康指標を調べられる、検査結果がオンラインで確認できる
- デメリット:がんのリスクを調べる検査ではない、医師による診断・治療は受けられない
がん検診における血液検査の費用
がん検診の血液検査は、原則として保険適用外の検査となります。
そのため、全額自己負担となります。ただし、以下の場合は、保険適用となる場合があります。
- 特定疾患に該当する場合: 特定疾患とは、治療に多額の費用がかかる病気のことで、悪性腫瘍(がん)も含まれます。 特定疾患に該当する場合は、高額療養費制度の適用を受けることで、自己負担額を軽減することができます。
- 精密検査として医師に指示された場合: 症状がある場合や、他の検査結果で異常が認められた場合に、医師から精密検査として血液検査を指示された場合は、保険適用となる場合があります。 自己負担額は、検査の種類や医療機関によって異なりますが、一般的には3,000円~15,000円程度です。
- 腫瘍マーカー検査: 3,000円~10,000円程度
- 遺伝子検査: 10,000円~15,000円程度 検査ごとの費用の違いは、主に以下の2つの要因によって生じます。
- 検査項目の数: 検査項目が多いほど、費用が高くなります。
- 検査方法: 高度な技術を要する検査ほど、費用が高くなります。
がん検診での血液検査にまつわるFAQ
血液検査を受ける前に、様々な疑問が浮かぶのではないでしょうか?そこで今回は、がん検診の血液検査に関するよくある質問(FAQ)を徹底解説します。
血液検査は何科で行う?
血液検査は、内科で行います。ただし、検診機関によっては、外科や婦人科などで行う場合もあります。検査前日や当日に注意することはある?
検査前日や当日に注意することは、検査の種類によって異なります。一般的には、以下の点に注意が必要です。
【検査前日】
- 検査によっては、前日から脂っこい食事やアルコールを控える必要があります。
- 十分な睡眠をとるようにしましょう。
【検査当日】
- 検査前に食事をとる場合は、軽食にとどめましょう。
- 水分を十分に補給しましょう。
- 激しい運動は控えましょう。
- 化粧や香水は控えましょう。
検査の結果はすぐに分かる?
検査の結果は、検査の種類によって異なります。
- 腫瘍マーカー検査: 検査当日に結果が出る場合と、数日後に結果が出る場合がある
- 遺伝子検査: 数週間後に結果が出る場合が多い
血液検査で陽性だった時はどうすればいい?
血液検査で陽性だった場合は、必ずしもがんを患っているとは限りません。他の検査結果と合わせて総合的に判断する必要があります。
陽性だった場合は、医師から以下の指示を受ける可能性があります。
- 追加検査: CT検査やMRI検査などの画像検査、細胞診検査など、より詳細な検査を受ける必要があります。
- 経過観察: 定期的に血液検査や画像検査を行い、経過を観察する必要があります。
- 治療: すでにがんが進行している場合は、治療が必要となります。
まとめ
本記事では、がん検診の血液検査について、基本情報から仕組み、精度、費用、FAQまで、詳しく解説しました。
血液検査は、あくまでも補助的な検査であり、確定診断はできません。しかし、早期発見・早期受診に役立つ有効な手段であることは間違いありません。
もし、血液検査を受けることに不安がある場合は、医療機関に相談してみましょう。 定期的に検診を受け、自分の健康状態を把握することは、がん予防にとって非常に重要です。
早期発見・早期治療という希望を胸に、共に健康な未来を目指しましょう。
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