大腸がん検診の方法に費用、陽性時の対応や予防検査キットまで解説！
近年、大腸がんになる人が増え、検診の重要性がますます高くなっています。 がんと聞くとどうしても「不治の病」という怖いイメージが先行します。 大腸がんもその例に漏れず、代表的ながんという印象があることでしょう。
しかし、大腸癌研究会『大腸癌全国登録（2000~2004年症例）』によると初期の段階（ステージ0～Ⅰ）で見つかれば、目覚ましい医療の発展によって、人はがんを乗り越えている面もあるのです。 しかし、がんは一筋縄ではいかないこともあります。 放っておくと急にがん細胞が増殖し、治療が難しくなる特性があるのです。 つまり大腸がんに罹患してしても初期段階であれば治る可能性が高く、逆に放置すると重症化しやすいといえるでしょう。 このことから定期的な検診を受診し、罹患していないかを確認することが大切です。
さて、検診の重要性がご理解いただけたかと思いますので、早速、詳しい内容を見ていきましょう。
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大腸がん検診とは
がんと聞くとどうしても「不治の病」という怖いイメージが先行します。 大腸がんもその例に漏れず、代表的ながんという印象があることでしょう。
しかし、大腸癌研究会『大腸癌全国登録（2000~2004年症例）』によると初期の段階（ステージ0～Ⅰ）で見つかれば、 5年生存率が90％以上になるなど、大腸がんの治療実績が良くなっているのをご存じですか。 目覚ましい医療の発展によって、人はがんを乗り越えている面もあるのです。 しかし、がんは一筋縄ではいかないこともあります。 放っておくと急にがん細胞が増殖し、治療が難しくなる特性があるのです。 つまり大腸がんに罹患してしても初期段階であれば治る可能性が高く、逆に放置すると重症化しやすいといえるでしょう。
このことから定期的な検診を受診し、罹患していないかを確認することが大切です。 さて、検診の重要性がご理解いただけたかと思いますので、早速、詳しい内容を見ていきましょう。
検診の対象年齢は何歳からか
40歳以降が検診の対象年齢となります。 大腸がんにかかる年齢は男女ともに80～90歳代がピーク。 しかし、近年では40～50歳代の若年層での増加が顕著です。
（参考：国立がん研究センター『がん種別統計情報』）
要因としては加工食品などの食事との関連性が疑われています。
受診頻度の目安
年に1度は定期的な検診を受診して安心を手に入れましょう。 がんは一定の期間を過ぎると増殖するスピードが飛躍的に高まることが指摘されています。
前回の検査結果が陰性でも、時間の経過とともに陽性になっている可能性があります。 さらに初期の大腸がんは痛みなどの症状がない場合がありますので、何も体に異常がないと決めつけるのは危険です。
働き盛りの40歳代はどうしても痛みなどの症状がなければ医療機関を受診しない方も多いことでしょう。 重症化してしまう前にきちんと検診を受けることが大切です。
大腸がん検診の方法は主に2つ
①便潜血検査
大便に血が混ざっていないかどうかを確認する検査です。 受診者は検便をするだけで検査が完了するので、手軽で簡便な検査といえるでしょう。
便潜血は大腸がんを見つけるサインになります。 便は大腸を通る際、がんやポリープを傷つけることで出血する可能性があります。 本人は微量の出血に気付かないことがありますので、検診でしっかりと確認しておくことが大切です。
※生理中の方や排便が困難な方は受診できません。
②大腸内視鏡（大腸カメラ）検査
肛門から内視鏡を入れて、先端についたカメラで大腸の内部を目視できる検査です。
医師がリアルタイムで医療機器を操作して確認できるため、信頼性の高い検査となっています。 がんだけではなく、ポリープや潰瘍、炎症などの病変を検査することも可能です。 医療機関によっては新しい技術のNBI(Narrow Band Imaging，狭帯域光観察）を搭載した内視鏡を導入しています。 このような新技術の登場によって、病変の表面の細かい模様や血管の形が観察でき、大腸がんの診断の精度が上がっています。
※大腸がとても狭い方や腸閉塞をしたことがある方、腹部に放射線治療をしたことがある方、妊婦や排便状態が不十分な方は医療機関によっては受診ができない場合があります。
大腸がん検診の費用
- 地方自治体による各種がん検診・職場で受診するがん検診 便潜血検査：無料～2,000円 ※詳しくはお住まいの地方自治体や職場の担当者にご確認ください。
- がんを発症していない方が人間ドッグなどを受診 大腸内視鏡検査20,000円～30,000円※医療保険の対象外となりますので全額自己負担です。
自己負担額の目安
- 便潜血検査（保険適用）：1,000～2,000円
- 便潜血検査で精密検査を勧められた場合など 大腸内視鏡検査（保険適用）：6,000～9,000円
- がんを発症していない方が人間ドッグなどを受診 大腸内視鏡検査（保険適用外）：20,000円～30,000円 ※医療保険の対象外となりますので全額自己負担です。 検査料金は医療機関によって異なりますので、詳しくは受診される医療機関にご確認ください。
補償制度の活用
がん治療は目覚ましい反面、手術や放射線治療、薬物治療などで治療費が高額になることもしばしば。 そこで経済的負担を軽減するために公的な補償制度があります。
高額療養費制度：1カ月間で支払った医療費が自己負担限度額を超えた部分を加入している健康保険から払い戻してくれます。 詳しくはお住まいの地方自治体 担当窓口へお問い合わせください。
そのほか、以下の補償制度もあります。
傷病手当金：仕事を休むことにより十分な収入を確保できない場合、基準に応じた収入額を補償。 ※被用者保険（健康保険、共済、船員保険）の被保険者本人が対象 詳しくは加入する公的医療保険の窓口もしくは会社の担当部署に相談してください。
雇用保険による基本手当：働く意思と能力があるにも関わらず失業した方に対する補償です。 ※傷病手当金を受給している方は受給することはできません。 詳しくは加入する公的医療保険の窓口に相談してください。
大腸がん検診で陽性の場合
陽性であっても大腸がんであるとは限りません。 大腸がん検診ではがんのほかにもポリープなどの大腸の病気を検査します。
陽性の場合は精密検査が可能な病院を受診することになります。 紹介状（診療情報提供書）をもらい、病院を予約しましょう。
精密検査を受診
大腸内視鏡検査などを行い、病変がないかを調べます。
内視鏡検査で早期の大腸がんやポリープが発見された場合は、病変した部位を切り取るESD（粘膜下層剥離術）やEMR（内視鏡的粘膜切除術）、大腸ポリープ切除術などの治療を行います。
がんと思われる組織を採取して調べる生検を行い、大腸がんと診断されたら、手術や薬物療法、放射線療法などの治療を行います。
受診後の流れ
- 1精密検査を受診する医療機関を予約します。
- 前日準備 大腸内視鏡検査を受診される場合は食事制限や下剤の服用などが必要です。
- 受診（時間の目安） 前処理：3時間程度 検査：15分程度 検査後：1時間程度
- 精密検査の結果を聞きます。
- 必要あれば手術などの治療を開始。
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- 遺伝子検査サービス：一人一人違う遺伝子の情報を検査してどのようながんや疾患にかかるリスクがあるのかを確認します（初回のみ）。
- がんリスクスクリーニング検査：尿検査でがんのリスクを判定（年3回）。
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より詳しく知りたい方は「大腸癌治療ガイドライン」もチェック！
大腸癌研究会がウエブサイト上で『患者さんのための大腸癌研究会が発表したガイドライン』を公開しています。
大腸の構造からがんの発生する仕組み、検査、治療にわたってわかりやすく解説されていますので、参考にしていただけます。
まとめ
社会的に負担の増える40～50歳の皆さん、大腸がんに罹患する方が増加していますので特に注意してください。 大腸は消化管の中でも水分やミネラルを体に吸収するという重要な臓器です。 最近では腸活という言葉ができたように、腸が本来の力を発揮できるように腸内細菌のバランスを整えることで体の健康を維持する人が増えています。
大腸がんにならないためには早期発見、早期治療が大切なのはいうまでもありませんが、病気にならないのが一番です。 日頃から生活習慣を正しく保ち、病気を遠ざけましょう。 「がん」という言葉を必要以上に警戒してしまいがちですが、万が一、大腸がんにかかってしまったとしても初期段階であれば9割の方が治ることを思い出してください。
医療では日進月歩で新しい医療機器や技術が生まれているのと同様に、大腸がんでも検査・治療の精度も飛躍的に高まっています。 誰しも思いがちな「私は大丈夫」という裏付けのない自信は危険です。 大腸がんにかかったことに気が付かず、重症化する前に大腸がん検診を年に1回は受診するようにしましょう。
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