大腸がん検査キットは薬局で買える?使い方や失敗時の対処法も解説

大腸がんの早期発見のために重要な大腸がん検診。 今回は、大腸がん検査キットの使用方法と失敗したときの対処法、おすすめの検査キットを解説します。

検診を受ける時間がない、医療機関での検査に抵抗があるという方も多いでしょう。

そんな方でも、大腸がん検査キットを利用すれば自宅で手軽にがんのリスクを調べることができます。

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大腸がんは検査キットで発見できる?

大腸がんは検査キットで発見できる?

大腸がんは、大腸の内側の粘膜に生じるがんで、肛門に近い直腸〜S状結腸にかけて多く発生します。

初期のうちはほとんど無症状ですが、大腸がん検査キットを用いれば、自宅でも大腸がん検診と変わらない精度でがんのリスクを発見することができます。

大腸がんとは?

大腸がんにかかる人は年々増加しており、女性では部位別がん死亡数のトップ、男性では第3位となっています。 40歳から罹患者が増え、50歳を過ぎると死亡率が急激に上昇するものの、早期発見できれば90%以上は治せる病気です。

大腸がん検診によってがんが発見される確率は0.1〜0.2%ほどですが、大腸がんの約30%は検診によって発見されています。

自覚症状はほとんどなく、がんが進行すると血便や便秘、下痢、腹痛などの症状が現れる場合があります。

便を採取して調べる

大腸がんがあると、便と擦れる刺激などによってがんの表面から出血しやすくなります。 大腸がん検診では、便に含まれる血液成分を調べる便潜血検査によって、大腸がんのリスクを見つけます。

目に見えない微量の血液も検出できるため、便潜血検査で見つかった大腸がんのうち約70%は早期がんだといわれています。 また、この検査を毎年受けることにより、大腸がんによる死亡率を約60%減らせるという研究結果も。

事前の食事制限などは必要なく、自分で2日間採取した便を提出するだけなので、痛みや体への負担のない検査です。

腫瘍マーカーで調べる

大腸がんが発生すると、がん細胞やがんに反応した周囲の細胞から特殊な物質が作り出されます。 この物質の総称を腫瘍マーカーといい、がんの種類によって指標となる腫瘍マーカーが異なります。

腫瘍マーカー大腸がんの指標として用いられるのがCEAとCA19-9です。 腫瘍マーカー大腸がんの指標として用いられるのがCEAとCA19-9です。

腫瘍マーカー検査では、血液や尿の中に流れ出したCEA、CA19-9の量を計測することによって、がんのリスクを予測します。

大腸がん検査キットは薬局で買える?

大腸がん検査キットは薬局で買える?

現在のところ、大腸がん検査キットは薬局等での販売はされていません。 基本的には、がん検診を受ける自治体の窓口や検査を予約した医療機関で検査キットを受け取ります。

最近では、郵送検査も増えてきており、オンラインで大腸がん検査キットを購入できるようになっています。

便潜血検査キットの場合、Amazonや楽天などの大手通販サイトでも1,000~2,000円程度の価格で購入が可能です。 腫瘍マーカー検査のキットだと、1~2万円ほどの費用で他の種類のがんも含めた検査が受けられます。

大腸がん検査キットの使い方

大腸がん検査キットの使い方

自宅で採取した便や血液を所定の提出窓口へ持っていく、もしくは検査機関へ郵送することによって検査を行う大腸がん検査キット。

便の量が多すぎるとうまく検査ができないため、スティックの先の溝が埋まるくらいの適量を採便するようにしてください。

便は何日前から採取できる?

基本的には検査の前日と当日の便を提出します。 便秘などで毎日排便がない方は、3〜4日前でも良いといわれる場合もありますが、医療機関によって検査可能な日数は異なります。 事前に検査を受ける医療機関に確認するようにしましょう。

日本では、食事や薬剤の影響を受けない免疫法という方法を用いるため、排便のために下剤を使用しても構いません。

また、経血の混入を避けるため、生理中の採便は避けるようにしましょう。生理終了後2~3日以降の便を採取するのが望ましいといわれています。

便の保存方法

採便後の容器は、直射日光を避けて25℃以下の涼しい場所で保管するようにしましょう。 2日以上前に採便した場合は、冷蔵庫での保管をおすすめします。

理由は、時間が経つと血液成分の分解が進んでしまうから。

冷蔵保存することによって、分解を遅らせることができます。冷蔵庫での保管に抵抗がある場合は、発泡スチロールや保冷バッグに保冷剤と一緒に入れて保存すると良いでしょう。

大腸がん検査キットは難しい?

大腸がん検査キットは難しい?

採便に心理的な抵抗があったり、大腸がん検査キットによる採取が難しいと感じる方も多いようです。

便が水中に沈んでしまう、硬便で十分な量を採取できないといった口コミがあります。

上手に採取するポイントや失敗したときの対処法について解説します。

便潜血検査と検便の違い

検便が食中毒の原因となる細菌やウイルスを検出する検査であるのに対し、便潜血検査では便に血液が混じっているかどうかを調べます。

がんから出血がなかったり、採取した便にたまたま血液が入らない場合もあるため、便潜血検査は2日法で実施されるのが一般的です。

2日間にわたって採取した便を検査することで、がんの検出精度が高まります。 1日分の便潜血検査によって大腸がんが見つかる確率は50~60%ですが、2日分になると発見率が80%以上になることがわかっています。

また、検便の場合は検査に影響する抗生物質の服用を控えることが必要ですが、便潜血検査では食事や内服の制限はありません。

便の採取に失敗したときは?

大腸がん検査キットで便を採取するときに失敗しやすい点として、以下のことがあげられます。

  • 便が水中に沈んでしまう

  • 採便容器内の液体を捨ててしまう

  • 便の硬さによって十分な量を採取できない

硬くて採便が難しい場合は、スティックの先を少量の水で湿らせると採取しやすくなります。

大腸がん検査キットの精度

大腸がん検査キットの精度

大腸がん検査キットの精度はどのくらいなのでしょうか。 前述の通り、2日にわけて実施することで便潜血検査の精度は80%以上になります。 しかし、便潜血検査はあくまで便に血液が混じっているかどうかを調べるものです。

がんから出血がなかったり、採取した便に血液が混ざらない場合もあるため、陰性だからといってがんがないとはいい切れません。 逆に、生理や痔などによる出血で、便に血液が含まれて陽性となってしまうこともあります。

陽性の判定が出た場合は必ず精密検査を受けるようにしてください。また、陰性でも自覚症状がある場合は医療機関を受診しましょう。

ちなみに腫瘍マーカー検査の場合、早期の大腸がんを発見する精度はそれほど高くないため、他の検査と合わせて参考にするのがおすすめです。

結果の見方

大腸がん検査キットの結果はどのように見れば良いのでしょうか。 便潜血検査の場合、便から血液が検出されると陽性(+)、検出されないと陰性(-)という結果が表示されます。

便に含まれるヘモグロビンという血液成分の測定値を基準に判定されており、陽性・陰性の基準となる値は検査機関によってさまざまです。 一般的には50〜150ng/mlの範囲で基準値が設定され、その値を超えると陽性判定となります

腫瘍マーカー検査では、CEA:5.0ng/ml以下、CA19-9:37U/ml以下を基準に数値やリスクの度合いで結果が示されます。

おすすめの大腸がん検査キット3選!

おすすめの大腸がん検査キット3選!

検診を受けられない方でも手軽にがんのリスクをチェックできる大腸がん検査キット。

ここでは、おすすめの検査キット3種類の特徴をご紹介します。

ウェルテクト

ウェルテクトは、尿によるがんリスク検査、血液検査、遺伝子検査が一度に受けられるメンバーシップ型の健康モニタリングサービスです。

各検査キットが定期的に自宅に届き、尿や血液を採取して郵送するだけで検査を受けることができます。 医師による健康相談やオンライン診療、処方箋の発行もサービスに含まれており、日々の健康管理に役立つきめ細やかなサポートが提供されます。

検査で高リスク判定となった場合には、医師への相談やがんドック受診のサポートが受けられ、アフターフォローも万全。 自宅に居ながら健康を総合的に管理したい方におすすめのサービスです。

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郵送検査キットセンター 大腸がんキット(2日法)

2,480円で精度の高い便潜血検査(2日法)が受けられる大腸がん検査キットです。 自宅で採取した便を検査センターに郵送すると、1週間以内に結果がわかります。

採便シートや返送用のクッション封筒も同封されているので、検査の負担は最小限。

2,880円の定量検査だと、陽性・陰性の判定以外に便中のヘモグロビン濃度の数値がわかります。 Amazonや楽天などの通販サイトでも購入できる手軽さがおすすめのポイントです。

ICheck 大腸がん腫瘍マーカー検査キット

便中のヘモグロビンに加え、トランスフェリンの測定も同時に行う便潜血検査キットです。 トランスフェリンは、ヘモグロビンと同様に血液に含まれるたんぱく質です。

ヘモグロビンは、便として排出されるまでの間に腸内環境によって変性しやすく、偽陰性となってしまうことがあります。

それに対し、トランスフェリンは腸内でも変性しにくいのが特徴です。ヘモグロビンと合わせて測定することにより、偽陰性の確率を減らすことが期待できます。 

採取した便を専用の容器に入れて混ぜ、テストカードに数滴垂らして5分待つとその場で結果が確認できるので、郵送する手間もかかりません。 費用は税込4,980円です。

まとめ

まとめ

大腸がん検査キットの特徴や使い方のポイントについてお伝えしました。

進行するまで自覚症状が出にくい大腸がんを早期に発見するためには、定期的に検査を受けることが大切です。

大腸がん検診を受ける機会のない方、忙しくて受ける時間のない方は、それぞれの検査の特徴を踏まえて、ご自身に合った検査キットを利用してみてはいかがでしょうか。 

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ご注意事項 リスク検査「ウィルテクト」の性質について:
当検査では、健常者とがん患者から得られた解析結果を照らし合わせ、リスクの度合いを情報として提示します。この検査は体内環境におけるリスクを把握することを目的としています。健康診断や精密検査などのメディカルチェックや疾患予防への対策検討等への参考として利用されます。

検査結果の有用性について:
診断を目的として実施する画像解析や血液・生化学検査等に代わるものではありません。また、体内にがんがあるかどうかを判断する検査ではありません。がんの診断にはがん種ごとに定められているガイドラインに基づく診断が必要です。

参考文献との関連性について:
紹介した検査は、参考文献の統計データを基にお客様の遺伝傾向を予測するものであり、現在のお客様の健康状態とは異なる場合があります。

医療行為との区別について:
当記事で紹介した検査は、医療行為に該当せず、診断ではありません。検査結果は医師の診断内容や処方箋を置き換えるものではありません。